私の運営しているYoutubeチャンネルでは色々なネタを投稿して、どのネタが再生数が伸びるかを探っているのですが非常に人気で需要があるのが「Cドライブの空き容量を確保する方法」に関しての情報です。相当数の人が「とりあえずWindows10を使い始めてCドライブの空き容量が足りなくなって困る」ということを経験し、何とかして解決しようとしているようですね。
この記事では様々なCドライブ空き容量の確保手法を紹介します。
何はともあれまずは分析
まず、何事も現状を把握し、原因をつかまなければ効果的な対策はできません。「何がどの程度容量を消費しているのか?」を確認しましょう。
私が使っているのはSpaceMongerというソフトウェアです。一定期間だけ無料で使え、継続利用には課金が必要ですが、私は長年便利に使わせてもらっています。

具体的に容量を多く消費しているものを特定し、そこに対して対処する、ということになります。SpaceMonger以外にも同様の目的で使えるソフトウェアは数多くありますので、自分が気に入るものを探してもらうと良いと思います。私自身は使っていませんが、下記のあたりが良さそうな雰囲気ですね。
CドライブからDドライブにデータを移動する
実際に効果が一番出やすいのはこの方法です。Cドライブはすでに一杯になってしまったのだけれども、Dドライブにはほとんどデータが入っていないような状況では、CドライブからDドライブにデータを移動すれば良いです。
下記の動画では
・ユーザープロファイル(ドキュメント、ビデオ等)
・システム関連ファイル
・クラウドストレージ
という3つのものをCドライブからDドライブに移動する方法を実演しています。
動画のほうがわかりやすいという方は下記の動画をご覧いただければと思います。ブログでも方法を解説します。
ユーザープロファイル(ドキュメント、ビデオ等) のDドライブへの移動

上記の「フォルダー」はプロパティの中に「移動」タブが存在しています。

これを使えば簡単にフォルダを移動可能です。「移動」をクリックしてDドライブ内の任意の場所を指し示すようにしましょう。あるいは、場所の先頭を「D:」と書き換えるだけでも大丈夫です。
ただし、 ドキュメント、デスクトップ、ピクチャに関してはこの方法ではなく次の「クラウドストレージをDドライブに移動する」を使うことをお勧めします。
クラウドストレージをDドライブに移動する
Windows10の標準のクラウドストレージはOneDriveです。ウィザードを素直に進めると、ドキュメント、デスクトップ、ピクチャも、OneDriveに同期(バックアップ)される状況になっています。
ですので、これらは「OneDriveの(キャッシュ)フォルダをDドライブに配置する」ということをすることでDドライブに移動することができます。
現在の場所はOneDriveの「設定」で確認することができます。



上記の画像は、すでにDドライブにOneDriveが配置されていることがわかります。初期状態ではいこれはCドライブになっています。
変更をしたいところですが、残念ながら「設定変更」ということはできないようです。ですので
- 一度OneDriveをアンインストールする
- 新規インストールするときに場所を明示的に選択する
ということを行います。
この時、「OneDriveをアンインストールしてしまったらファイルが消えてしまうのではないか?」と心配になる方もいると思います。でも、大丈夫です。データの本体はクラウド上にありますので、PC上では「ファイルを明示的に消す」ということをしなければ何をしても(OneDriveをアンインストールしても)大丈夫です。
OneDriveのインストーラーは下記から入手できますので、削除~再インストールを行ってください。

再インストール時の場所の指定が超重要です。

上記の画面で必ず「場所の変更」を押して、Dドライブ内のフォルダを選択してください。
これであとはインストールを完了すれば、クラウド上のファイルは元通り利用できますし、データはすべてDドライブに配置されます。
元のCドライブ内にファイルは残っていますので、OneDrive再インストール後は削除してしまってください。不安な方は先にDドライブをポイントした状態でOneDriveがきちんと使える(=データにはすべてアクセスできる)ことを確認してから削除してください。
システム関連ファイルをDドライブに移動する
ダンプファイル


ダンプファイルの出力先はDドライブにしておきましょう。もしも、CドライブにMEMORY.DMPファイルがあればそれは削除してしまって大丈夫です。
Tempファイル

アドレスバーに「%temp%」と入力してEnterを押すと、一時的なファイル置き場に移動できます。

人によってはかなりファイルが溜まっていると思います。削除してしまって構いません。
Dドライブを使うようにしたい場合には「環境変数」を変更することで実現できます。


「TEMP」と「TMP」の値をDドライブの中のどこかに書き換えてしまってください。それで大丈夫です。
最後の手段mklink(なんでもできちゃう)
ここまでの手法でもどうしようもなければ、最後の手段としてmklinkを使う方法があります。これはCドライブ内の特定のフォルダとDドライブの特定のフォルダを結び付けちゃうような手法です。
つまり、アプリケーションとしてはCドライブに読み書きしているつもりなのに、実際にはDドライブに読み書きさせてしまうような方法です。
これを使えば理屈上はすべてのデータをDドライブに移動できます。
ただ、やりすぎると訳が分からなくなりますので、あまりお勧めできる方法ではありません。どうしても…、というときにポイントを絞ってやってみてください。良く分からずにやるとトラブルの原因にもなりかねませんので注意してください。
具体的なユースケースとしてiTunesのバックアップデータをCからDに移動する方法を下記動画で実演しています。参考にしてみてください。
また、ゲームをCドライブにインストールしてしまったが、Dドライブに移動したいという要望もすごく多いようです。SteamおよびOriginのAPEXで具体的に移動させる方法を動画で実演しています。
これらを実現しているmklinkコマンド自体の解説もしています。これを使えば事実上どんなものでもCドライブからDドライブに移動可能ですので是非マスターして活用してみてください。
この話は「個人向け」です。という話。
このページでは色々とCドライブからDドライブにデータを移動する方法を紹介しました。ですが、勘違いしてほしくないのはここで紹介しているようなことは「個人が自分のPCで、良く分からずにCドライブだけいっぱいになってしまった」というようなケースへの対処として解説をしている、ということです。
プロの現場で「Cドライブの空き容量が足りなくなってしまって…」というようなことはそもそもあってはならないことです。きちんと長期的な視点でドライブの消費容量の管理はなされなければいけませんし、緻密にパフォーマンスも計算されたうえで、ハードウェア構成やデータ配置が当初からなされていなければいけません。
プロの方、このページを見て何とかCドライブの空き容量を空けたい…なんてことがあったらそもそも根源的な設計上の問題をそのサーバーは抱えているのだととらえて、根本的な部分からの見直しをしてください。
というわけで、長くなりましたが、以上です。参考になるところあれば幸いです。